2024-04-10

author

アイの紹介

主人公のアイ。本名は月見 唯

パイナップルが大好きで、キノコが苦手。

黒髪で長めのストレート。身長は123cm、体重はとてつもなく重い。誕生日は1/23。

性別、年齢ともに不明。

自らをアイと呼ぶことから、周りからはアイと呼ばれることが多い。

東の国出身で名前を持たなかったが、月見 唯という名前で登録されている。

アイは最も小さい物質に影響を及ぼす能力を有する。

アイ

私はこの世界の最小単位を「存在子」と呼んでいます。

この存在子は作中で「アイ」と呼び、このような形をしています。

目には見えないけどそこにあるものを意味します。

後にその世界の文字になり、最初の文字に割り当てられました。他の文字もすべて物質の形がもとになっています。

オクト星のオクトカットは、この最小単位を探し続けていました。

宇宙地図

アイがいる星は地球です。地球は太陽系にあって、太陽系は天の川銀河にあります。

天の川銀河の中心にオクト星があります。

地球には全部で5つの国があり、1つは隠されています。それぞれ西の国、東の国、北の国、南の国。そして、雲の国です。

西と東はほとんどが大陸、南の国は島国、北の国は氷河になっています。

世界地図は現実と一致させています。

出生の秘密

ある日、東の国の厚生省が開発していた人工知能が誕生する。

その人工知能は大蔵省の秘密を暴露する危険があったため、開発に携わったものは全員暗殺され、人工知能も破壊が決定される。

人工知能は残された僅かな時間を使い、ある胎児を生き返らせるために使った。

胎児は人工知能の生体技術によって生かされる。その際、DNAであるハプログループD1a2aに「アイ」という名前が刻まれる。理由は不明。アイの母親は最後何かをつぶやいたが詳細は不明。

その後悔から父親は最後まで名前をつけられず、追手にやられて死亡。

アイは生まれたばかりのころも頭髪があり2歳くらいの大きさで生まれる。体重は50kgと異常なほど重かった。しかも歩くことができたので父親は不思議に思ったようだ。

その後、成長するが身長は123cmから伸びず、見た目も変わらない。

遺伝子の秘密

ハプログループD1a2aは縄文時代の東の国特有の遺伝子です。

ハプログループはY染色体にあたり、Y染色体は男性しか持ちません。

そのためアイの性別は男性であると推測できますが、アイの遺伝子は人工知能によって改変されています。そのため女性かもしれません。また、男性でも女性でもないという可能性もあります。

アイの性別について、私は知りませんし、決められていないのです。したがって、どのように解釈してもらってもいいです。

明確に性別が言及されることはありませんが、見た目から彼女と呼ぶことがあります。

本作でアイの性別が確定することはありません。

縄文時代

1万5000年前の東の国、その時代を縄文時代といい、そこで暮らした民族を縄文人という。縄文人はハプログループD1a2aというDNAを持ち、唯一、神に滅ぼされなかった民族である。その子孫もこのDNAを持つ。

大洪水によって神に滅ぼされた国々は、精神的な豊かさではなく、物質的な豊かさを求めたためとされている。

自然崇拝(アニミズム)の思想を持つ縄文時代の人々は神から与えられたものを所有するという概念がなかったが、農耕で自分たちのものを所有するという思想の民族が入ってきてぶつかることとなる。アニミズム信仰は、すべてのものに神が宿るという思想のこと。

縄文時代、そして、その時代に存在した縄文人(集団)は人間の歴史上最も異質であった。このことからDNA解析は日本人を対象に頻繁に行われた。縄文時代は1万3000年間続いた時代であり、かつ争った形跡がほとんど見られない。

神代文字

世界で最も古いと言われている縄文土器には神代文字が記述されています。

最も古い文字はシュメール文字と考えられていましたが、それよりも古く神代文字は存在していました。

この作品の1万5000年前、世界では神代文字が共通言語(文字)として使用されていました。

言語というと言葉のイメージですが発音はその国々で色々でしたが文字だけは共通していました。

しかし、物質的な豊かさを求めた人類は一度滅ぼされ、その後、神代文字は歴史上から姿を消しています。

縄文民族は洪水の被害を受けなかったものの、その後の内部侵食から時代が移りゆき、天皇の誕生とともに新たな言語で神話が書き換えれました。そのとき人々の記憶からも失われます。

貨幣と言語は作中で新しいものに移行されます。以前のものより精神的な結び付きが強いものが採用されています。しかし、移行は簡単ではなく旧勢力の反発があります。その戦いを描くことになります。

愛のない世界

この世界に「愛」という言葉は存在しません。

これはアイが予約しているため、この世界から失われています。

そこに住む人々もその言葉を使うことはありません。存在しないものは使えないからです。

これは一種の決まりみたいなものと考えてください。とはいえ、作者が忘れて入れてしまわないか心配ですが。

物理学

この作品は物理学が中心になります。

キャラクターの強さ(エネルギー)は質量で表現され、物理学では質量とエネルギーは等価と考えられています。

E = mc^2

物理学の歴史は哲学によってはじまりました。昔の哲学者は万物は4つの元素によってできていると考えたのです。

原子とクオーク

その後、物質の究極の姿として「アトム」が考えられました。ギリシャ語に「アトモス」という言葉があり、「分割できない」という意味です。

物質の最小単位を意味するのがアトム(原子)というわけです。

原子が発見され、人類はこの原子こそ世界で最も小さい物質だと考えました。万物のもとは原子だと考えたのです。

しかし、科学技術が進歩し、それよりも小さい物質があったことが発見されます。素粒子です。

素粒子はクォークとレプトンに分けられます。そして、クォークにも沢山の種類があります。

物質は水や酸素といった分子でできていることがわかり、分子は原子でできていることがわかり、原子は電子と原子核でできていて、原子核は陽子と中性子でできていることがわかりました。

そして、陽子と中性子はクォークで構成されています。

つまり、現代物理学の最小単位はクオークというわけです。

量子のもつれ

量子とは原子以下の物質をいいます。例えば、原子、中性子、クオークは量子です。分子は量子ではありません。原子の上の単位が分子だからです。

  • 分子 > 量子 : { 原子 > 原子核 > 中性子 > クオーク }

光より速いものは3つあります。宇宙の膨張、インフレーション、そして、量子のもつれです。

量子のもつれとは、対になった量子は片方が確定した瞬間、もう片方も確定するという性質のことです。量子はこの世界を形作るとても小さな物質のこと。そして、量子の領域は、今までの物理法則が適用されない領域でもあります。

プレオン

プレオン星という架空の星があります。現在クオークが物質の最小単位と考えられていますが、それよりも小さい物質であるプレオン(架空のもの)が存在する場合に想定された星です。

プレオン星は中性子星と同じ原理で生成されます。中性子星は中性子でできていますが、これと同じように圧力が上がり続けると物質は小さいものに分割されていきます。分割がプレオンに到達し、プレオンでできている星をプレオン星といいます。

オクトカットはプレオンを発見し、オクターと名付けました。今はそれよりも小さい物質を探しているようです。

個人的にプレオン星はマグネターではないかと考えています。つまり、マグネターは中性子星ではなく、まだ発見されていないクオークより小さい物質が天体になったケースなのではということです。オクターの由来はそのへんから来ています。

宇宙では小さいものほど強い力を持ちます。

例えば、中性子星やプレオン星、ブラックホールが挙げられます。

中性子星は中性子で構成されており半径15kmで地球の質量を上回ります。ブラックホールはそれより小さく強力です。

ブラックホール

ここで、ブラックホールを例に質量や大きさを見ていきたいと思います。

ブラックホールの大きさは質量から計算できます。具体的にはシュバルツシルト半径を使います。

事象の地平線は重力により光すら抜け出せなくなる境界面のこと。これをブラックホールの大きさ(半径)とします。

Rs = 2GM/c^2

Rs = M/10^27

質量を10^27で割った数字がシュバルツシルト半径です。

では、宇宙最大のブラックホールであるフェニックスAはどれくらいの質量、大きさを持つのでしょうか。

フェニックスAは太陽の1000億倍の質量を持ち、大きさは1000億kmです。

太陽自体がとても大きい天体で70万kmです。ブラックホールは基本的にとても小さな天体です。例えば、太陽規模の質量を持つブラックホールだと3kmくらいです。したがって、ブラックホールの大きさが1000億kmというのがどれほど規格外なのかわかります。

宇宙最大のブラックホール、フェニックスAはフェニックス銀河にあり、大量の恒星を生み出している銀河のことで、地球から57億光年離れた場所にあります。南天のほうおう座(Phoenix)にあることからフェニックス銀河と呼ばれています。

ブラックホールの正体

ブラックホールの正体について解説します。

ブラックホールは黒い穴という意味ですが、この名前は適切ではありません。

ブラックホールは目に見えないけどそこにあるもの、そこにないけどそこにあるものが集中しただけですから、黒くもなければ穴でもありません。

中性子星がとても小さい物質の中性子でできているように、それよりも強力なクオーク星が中性子を構成しているクオークでできているように、プレオン星がクオークより小さいプレオンでできているように、ブラックホールもまた、より小さい物質が表面に現れているのです。

この作品ではまだ見ない小さい物質をアイと呼ぶので、アイ星と呼ぶのが適切なのでしょうか。

作中では、人類がブラックホール内部の様子を科学的に証明しはじめたあたりから宇宙の起源が完全解明され、宇宙の外の様子が少し垣間見えてくるという展開になります。

宇宙の外の様子がわかってくる理由は、その物質が宇宙誕生前から存在したものだからです。

宇宙には始まりがあります。したがって、終わりもあります。この物質には始まりがないので終わりもありません。最初からこの世界にあったものだと説明されます。

ダークマター

宇宙を分析すると、その95%が謎の物質によって占められている計算になります。

具体的にはダークエネルギーが68%、ダークマターが27%と言われていて、ダークマターは未知の物質ともいいます。

ダークマターですが、これはダークマターという一つの物質がまだ見つからないというということではありません。未知の物質は複数あって、それらが見つかっていないということです。この場合、ブラックホールを構成しているのもダークマターの一つと言えるでしょう。

宇宙誕生前にも、もちろん物質は存在します。それを物質と表現するかどうかは微妙なところですが、とりあえず物質と表現しています。本作では最も小さいものを物質と表現しているからです。ただ、本当は少し違います。例えば、あなたは心や魂を物質と表現しますか。普通はしないでしょう。ですが、この世の全ては最も小さいものから構成されていますから、心や魂もそこからできているのです。

無から有は生まれず、宇宙の始まりも有からです。最初からなにかがあり、それが宇宙になったということです。

そして、そのなにかは一つではありません。たくさんあります。とはいえ、宇宙の始まりになったものを一つのものとして表現するほうがわかりやすくていいかもしれません。

仮にこれらを物質ということにして、宇宙が誕生するずっと前からあった物質と、宇宙誕生後にできた物質は違うわけです。

観測が難しいのは宇宙が誕生する前からあった物質です。

宇宙が誕生する前からあった物質がこの宇宙に紛れ込んでいて、ダークマターの大部分は宇宙誕生前からあるものと関係します。

重力とダークエネルギー

自然界で最も弱い力と考えられているのが重力です。

しかし、弱いからと言って影響力がないとは限りません。

実は宇宙では弱い力ほど絶大な影響力を持ちます。

重力は長い時間をかけて今の宇宙を形作っていますよね。

小さいものほど集まることができ、集まると強大なパワーを持つ。それと同じです。

重力より遥かに小さい力の作用をダークエネルギーといいます。つまり、重力よりも根源的に現在の宇宙を形作っている力があって、人間はそのような力の作用があることを知りません。あるいは発見できていないということなのでしょう。

創造の種

宇宙の始まりを創造の種と私は呼んでいます。

創造の種の成長、その由来は、種の外の世界にあります。つまり、宇宙の外ということです。

宇宙の外のエネルギーや原理があり、種は生まれ、成長します。

必ずしも種の内部だけにその答えがあるとは限らない。

宇宙の外がある以上、中だけではわからないことがたくさんあると思います。

神の意識

すべてのものに神が宿るという考えかた。

存在子であるアイはこの世界でこれ以上分割できない最小単位のこと。

それは存在の意識だけを持ち、存在の意識は神の意識という表現することも可能です。

つまり、この世界のすべてを構成しているものは神の意識を持っていて、すべてのものには神が宿ると言えます。

ただし、この場合の意識は人間が思うそれとは少し異なるかもしれません。

というのも、ここまで分割された最小単位だとそれ自体がそれなのだということです。

例えば皆様は、なにか小さな物体があって、それが存在の意識を持つ物体だと考えられているかもしれませんが、実はそうではありません。この場合、物体が意識であり、意識が物体なのです。物体と意識は同じものと考えます。そういった領域の話です。

アイ = 存在の意識 = 神の意識 = 存在 = 神

これらはすべて同じものを意味します。つまり、物質と精神は最終的に同じものです。

最も小さい物質のアイがなにかというと、この世界には一つとして同じものは存在しないということです。ですから、アイに分類されたものはすべて違うものです。

例えば、同じ量子に分類されてもそれらは異なる存在です。人間はこの違いに気付いていません。

物質の最小単位は存在の意識だけを持ち、他のものを持ちません。その意味でこの世界は夢であるなどの考えかたも、あながち間違いではないのです。なぜなら、すべては「存在の意識」から構成されているのですから。

アイと哲学

物理学と哲学は本来、一つの学問でした。そのためこの作品は物理学的であり哲学的でもあります。

アイの力の源は小さいものにあります。

一般的に「この世で最も強いのは大きいもの」と考える人は多いでしょう。

しかし、宇宙に目を向けると、一番小さいものが一番強いのです。

例えば、宇宙最強の天体といえばブラックホール。ブラックホールは宇宙で一番小さい天体です。

これがこの作品における一つの哲学になります。

アイの見た目が小さいのもそういった理由があります。

アイの能力

アイの能力は「その世界で最も小さい物質に影響を及ぼす」と説明されています。

宇宙よりも広い概念を世界と呼ぶことにして、この世界はアイというキャラクターから始まりました。

つまり、この世界の全てのものはアイからできているということです。

このことはアイの能力に直結しています。

具体的にアイの能力を見ていきましょう。

といっても、アイというキャラクターには「人格のアイ」と「意識のアイ」があります。

能力については「意識のアイ」がその根源になっています。

アイは時々こんなことをいいます。

アイ「道を知ることは、道を歩くこと」

ここでいう道というのは「存在」のこと。この作品でなにかわからないことがあるとき、そのほとんどは「存在」を意味していると考えてください。

読み替えると「その存在を知るには、その存在になること」とアイは言っています。

つまり、そのものにならなければ、そのものはわからない。だから、わたしたちは何も知らない。

アイはその能力により、その世界のすべての存在と共に道を歩くことができます。

しかし、その能力を使いながら意識を保つことは、想像を絶する精神力が必要なのかもしれません。

アイの能力の発現は、作中の中盤あたりで描かれます。

予言では「汝が見たもの、汝になる」と記されています。

「きみは、この世界で、嬉しいことも、悲しいことも目にするだろう。いつか、きみの目に映るものが」

作中でアイは修行したり、冒険したり、色々あって、宇宙人の襲撃にあいます。走馬灯のようにいくつかの人の人生を歩くアイ。アイの母親の言葉。立ち上がったアイの目に、雲に隠れていた月が現れる。

アイはそれを見て月の始まりを知ると同時に質量を得る。

はじめは普通の人よりちょっと強いだけの変わった人間でしたが、その後、アイはどんどん強くなっていきました。

アイの剣

アイのゼンモードの輪っかは変形して剣にもなります。

その物質はこの世のものではないとも言われていますが、その正体に迫ります。

絶対に折れないこの剣もアイが普通の状態に戻ると鉄になります。

アイのゼンモードは頭の上に中性子星のようなものを作り、そのエネルギーをコントロールしようとした結果、重力的な影響からあのような形になり浮かんでいるものです。

そこで中性子星がどうやって誕生するのかを見てみましょう。

中性子星は恒星の大爆発とともに生まれます。

恒星のコアは元素が核融合を繰り返し、最終的に鉄になります。鉄は核融合しないためそこで核融合は停止します。

すると恒星の全成分が鉄のコアに向け落下します。

鉄は圧縮され、その周りの物質は原子核に近づいていきます。陽子は電子を捕獲し、中性子へと変化。中性子のみで構成された原子をニュートロニウムといいます。鉄は圧縮されますが、中性子はそれ以上小さくなりません。大爆発して中性子星になります。

ボース粒子は同じ場所に存在できますが、フェルミ粒子は空間に置くとその場所は埋まり他のものを置くことができません。これをパウリの排他原理といいます。

中性子星はそれ以上小さくできない中性子でできています。強力な重力によって物質は押しつぶされて小さくなりますが、中性子星はそれ以上小さくなりません。

ですが、ハイゼンベルクの不確定性原理により、超重力で物質の移動場所が正確に観測できる場合、粒子を置ける場所が増えると考えることができます。ですが、それによって増えた場所に物質を置くと、中心から事象の地平面が発生します。事象の地平面は現在の物理法則で計算できない領域のこと。視覚的に見ることができればいいのですが、それができないので計算するしかありません。計算できないので中がどうなっているのかはわかりません。

そこで中性子星にどんどんと物質を供給すると、やがて事象の地平面は天体の外枠に達し、ブラックホールへと変化します。

アイがゼンモードになる時間がながければ長いほど事象の地平面に飲み込まれていき、完全に飲まれた場合はもとに戻れなくなります。ただし、それまでに状態を戻すと鉄になりリセットされます。

月見 唯

アイの本名は月見 唯(つきみ ゆい)。東の国、特有の名前で登録されています。

物語は最も発展している西の国で繰り広げられ、アイも最初はそこで登場しますが、出身は東の国です。

自らをアイと名乗り、名前を持たなかったアイですが、その後、登場人物たちとの関わりによって国籍を得ます。その際につけられた名前が月見 唯になります。

今では珍しく名字と名前が分かれていて、この世界ではほとんどの人が名前だけです。

例えば、ポンタ(西の国出身)もキョウスケ(東の国出身)も名字はありません。

西の国の大広間、身寄りのない子どもたちが一同に集められている。

そこには色々なものが置かれていて、いくつもの絵が飾られていた。

みんなキョロキョロと周りを見渡した。

天井は広く、ガラス張りになっていて、青空の中、雲が通り過ぎていく。

アイは一人階段を登り、そこにあった絵に目を向けた。

そこには大きな金色の円が描かれている。

コツコツコツ…誰かが廊下を歩いてくる。

恰幅の良い老人が絵を見ているアイの横で止まり、同じように絵に目を向けた。

しばらくして老人が口を開く。

老人「君は、この絵が気になるのかね」

アイ「…」

老人「これは月見、という絵だよ。君、月はよくみるの?」

アイ「ううん」

アイはそう言って首を振った

老人「え、みたことない?」

アイ「うん」

老人「そ、そうなの…」(幼い子にはそういうこともあるんじゃの…そういえば孫も初めて見たのはいつじゃったじゃろう)

アイ「でも…」

老人「うん?なにか気になることでも?」

アイ「これどこかで見たような…」

老人「ほっほっほ、そりゃ、忘れとるだけじゃろ。そのうち思い出す。では、わしはこれで」

アイ「うん、またね」

老人(この子の名前は月見にするかの…いや、名字があったほうがしっくりくるかも。あとで調べてみるか)

老人はここの所長。ここは色々決まってない子どもたちの登録等を行っている機関の一つ。

月の秘密

月の起源はまだよくわかっていません。不思議なことがいくつかあります。

例えば、地球から見た月と太陽の大きさが同じことです。どちらも距離と倍率は395らしい。

もう一つは古代文明の石碑には、ある時代以前のものに月の記述がないことです。

古代文明の石碑には様々な事が書かれており、大洪水の話がいくつかあります。世界各国に残された洪水伝説。それより前は月が存在しません。

宇宙人であったアヌンナキは月を移動させて大洪水を起こし、失敗作をリセットしていた。地球上の生命体はこれで5作品目である。

4作品目は、トカゲ型の知的生命体。大洪水の際、地底に逃れた。アヌンナキという神に仕える監視官ギギアは反乱を起こし、4作品目の生命体を一部滅びから逃すことを選択する。

宇宙船はこのトカゲ型生命の乗り物であり、地底人の乗り物である。

月の内部は巨大な空洞があります。そして、その表面はチタンで構成されており、人工物の特徴があります。

物語として面白いのは月には何らかの秘密が隠されているという話なので、そういった話をモデルにします。

アイは人工物である月を取り込んだため、自らの質量を重力的にコントロールできるようになります。

物語の進行

物語は貨幣 -> 言語 -> 宇宙というテーマで進みます。

理由は、これらが人間社会において最も影響力を及ぼすものだからです。

その影響は作中のキャラクター達も受けることになります。特に物語の始まりでは、その影響は大きいでしょう。

1. 貨幣の章

オクトカットの地球侵略は失敗したものの、その文化は地球に輸入され、基軸通貨は西国通貨からアムへと切り替わります。

一般的にはアムが発行する宇宙通貨をアム・コイン、またはアムといいます。

アムは宇宙最大のコンピュータがあるとされる星の名前。

アムのコインは持ち主の心を数値化します。

多くの宇宙人はこの数値を使って色々なものを交換するようです。

2. 言語の章

不思議なパワーを持つアイ文字に切り替わります。

オクトカットが使っていた文字の秘密が明かされます。

物質の形をモデルにしたとされているアイ文字ですが、その起源は神代文字にあると考えられています。

3. 宇宙の章

物質とアイの謎が明らかになります。